2015年9月3日木曜日

マテリアル(反射)_スペキュラについて_02(異方性)

前回の「マテリアル(反射)_スペキュラについて_01」で先送りにしていたスペキュラの「異方性」について紹介します。
「異方性」を利用することで通常のメッシュの形状から発生するハイライトとは異なったハイライトを入れることができます。

言葉だけではチンプンカンプンなので実際にやってみます。



まずは板ポリゴンを1枚用意します。
マテリアルを割り当て、
ディフューズの色は適当に白以外で、
スペキュラ量は100%にしておきます。



「Directional Light」を「Point Light」に変更しておきます。
「レイアウト」タグを選択します。そうすることで作業画面にライトアイテムが表示されます。
「アイテムリスト」もしくは「シェーダツリー」から「Directional Light」を右クリックし、プルダウンメニューから「タイプの変更」>「Point Light」を選択することでライトのタイプを変えることができます。
※ライトの詳しい種類に関してはまた別の機会に紹介します。



「F8」キーを押して「プレビューレンダー」を表示します。
「プレビューレンダー」は最終的なレンダリングに近い状態でプレビューを表示をしてくれます。



「カメラ」と「Point Light」を調整してライトのハイライトが板ポリゴンに移りこむように移動させます。
ベーシックなハイライトが表示されている状態です。


さて、次にUVを確認してみましょう。
「UV」タグを選択します。「プレビューレンダー」はちょいと隠しました。
次に「リスト」>「UVマップ」 の中の「Texture」を選択しましょう。
デフォルトの設定で板ポリゴンを配置した時点でポリゴンをY軸から平行投影した状態でUVが展開されているのが確認できると思います。


UVの展開が確認できたらマテリアルを調整していきます。
マテリアルのプロパティの「異方性」の数値を100%にしたうえで、
「異方性マップ」から先ほど確認した「Texture」を選択します。


「プレビューレンダー」を確認するとハイライトが縦方向に伸びているのが確認できます。
このハイライトの方向はUV上のポリゴンの配置に依存しており、展開されたポリゴンのU軸方向にハイライトが伸びて表示されます。



ではUV上のポリゴンに回転をかけてみましょう。
UVでのポリゴンの方向に合わせてハイライトが回転しているのが確認できます。

こいつを利用することで、ステンレスのような伸びたハイライトを再現することができるわけです。


2015年9月2日水曜日

マテリアル(反射)_スペキュラについて_01

スペキュラについてまとめてみます。

まず、スペキュラって何?
ってことなのですが、簡単にいうと物体表面にライトの光が当たったときに発生するテカりを擬似的に表現するパラメータになります。金属、プラスチックなど、ハイライトが発生する質感を表現するのに利用できます。


まず、パラメータを見てみましょう。
「スペキュラ量」「フレネル」「スペキュラの色」「ラフネス」「異方性」
なんだかよくわかんない言葉が並んでいます。



「スペキュラ量」
スペキュラの強さになります。数値が高くなるとハイライトが強くなります。
左から0%、25%、50%、75%、100%です。

「フレネル」
こいつがちょっと解りづらいのですが、数値を高くすることによってメッシュに対してカメラとライトの角度が大きくなるほどハイライトが強くなります 。
自分でも何言っているのか解らないので実際やってみます。



円柱を用意して側面図のようにカメラを配置しています。
ライトは正面から照らしているものと背面上方から照らしているもの二つを配置します。


背面ライトとカメラの角度は大きくなります。


正面ライトとカメラの角度は小さくなるわけです。



画面左がフレネルの数値が0%、右が100%です。
ちょっと解りづらいですが、カメラとの角度が大きい背面ライトのハイライトが強くなります。
カメラからの角度が小さい正面ライトのハイライトは変化がありません。



「スペキュラの色」
これは単純にスペキュラの色になります。
ここで設定した色がハイライトに反映されます。


「ラフネス」
ここの数値でハイライトの部分の範囲を調整します。
数値が上がると範囲が広くなります。
左から0%、25%、50%、75%、100%です。


「異方性」
異方性を利用することでメッシュの形状とは異なるハイライトを入れることができます。
UVと合わせて使うため説明はまた別の機会にしたいと思います。